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長崎といえば鎖国時代に西洋への唯一の窓口であった「出島」によって日本の近代化へ貢献してきました。
近代化への貢献はトーマスグラバーの存在もとても大きかったと考えられています。グラバー園をたどりながら日本の近代化について学んでみました。
グラバー園へのアクセスですが路面電車を利用した場合、「石橋」電停で下車します。
そこから徒歩2分ほどで斜めに動くエスカレーター、「グラバースカイロード」を使って入口まで行くことができます。

また土産店などが並ぶ坂道を通って約7分で行くルートもあります。
スカイロードだと、長崎の景色を楽しみながら行くことができ、坂道だと長崎の伝統工芸品などを見ながらたどり着くことができ、行きと帰りでルートを変えてみるのもおもしろいかもしれません。
ここからはグラバー園を散策する中で欠かせない人物について紹介していきます。
トーマス・ブレーク・グラバーはスコットランド出身の貿易商です。1859年の開港と同時に長崎にやってきました。21歳でやってきて23歳でグラバー商会を立ち上げています。商人としての才能にあふれていたそうです。

現在グラバー園に残る旧グラバー住宅は木造洋風住宅でグラバーの自宅兼事務所として1863年に建てられたものです。港や長崎製鐵所を見渡すことができ、多くの外国人が訪れたそうです。

私自身も、子どもの頃から長崎で一番好きな場所はグラバー邸から見渡す長崎の景色です。船の汽笛を聴きながら、目の前に広がる港や造船所を見ているとゆったりとした時間が流れているように感じます。

またこの住宅は1961年には国の重要文化財にも指定されています。
そしてグラバーはグラバー商会だけでなく、留学から帰ってきた薩摩藩士たちと日本で初めて蒸気を動力としたスリップドックである「小菅修船場」を建造しています。また高島炭鉱の開発には英国人技師を雇い日本で初めて蒸気を動力とした機械を使って効率的で大規模な採炭を成功させたりと本格的な技術をイギリスから導入させ日本の近代化に大きく貢献しています。
グラバー邸には、トーマスグラバーにゆかりのある人物の洋館もいくつかあるんです。
1966年6月11日に国の重要文化財に指定された旧リンガー住宅はグラバー商会に勤めていたフレデリック・リンガーの邸宅です。
フレデリック・リンガーは生涯にわたって対外貿易に携わり、明治時代の長崎の経済界で地位を築きました。イングランド出身でグラバー商会に勤めたのちにホーム・リンガー商会を設立し居留地と外国人と市民の交流の場、内外倶楽部を設立しました。
旧オルト住宅と呼ばれる邸宅は貿易で日本の緑茶を世界に宣伝したウィリアム・オルトの邸宅で1972年5月15日には、主屋、付属屋、倉庫などが国の重要文化財に指定されています。
ウィリアム・オルトはイングランド出身で開国とともに長崎に渡りオルト商会を設立しました。九州各地からお茶を買い求め輸出業を行い製茶業で巨額の利益を得てこの邸宅が立てられました。
このようにグラバー園内の邸宅から、長崎と海外の結びつき、また近代化への貢献の大きさなどを知ることができます。
少し歴史的なことを書いてきましたが、ここからはグラバー園の中で邸宅以外のオススメスポットを2つ紹介します。
1つ目は長崎のすばらしい景色を眺めることができる「旧三菱第二ドックハウス」です。

ドックハウスは船は修理のため造船所に入っている期間、乗組員たちが生活していた施設のことです。明治29年に建てられ上下のベランダを8本の柱が支えている西洋風の建築です。
とてもフォトジェニックな建築物で、観光客からも人気の高い場所です。フォトウェディングの撮影場所として選ぶ人も多いです。
2つ目は「旧自由亭」です。

江戸時代の終わりごろに日本人シェフによる初の西洋料理店としてオープンしました。世界各地のVIPが訪れたことでも知られています。

現在は喫茶店として使われており、カステラやオランダ人の手で考案されたダッチコーヒーなどを注文することができます。
そして最後に、グラバー園を訪れた際にぜひ体験していただきたいのはレトロ衣装の写真撮影です。たくさんのレトロ衣装の中からお気に入りの1着を選んで写真撮影できるというもので30分600円~というお手頃価格も魅力です。レトロ衣装のまま園内を散策することもでき、当時にタイムスリップしたような気分になれるのではないでしょうか。
きっと素敵な思い出になるはずです!

グラバー園はフォトスポットもとても多いので、まさにインスタ映えする写真を撮ることができると思います。
また今回訪問したときは6月だったこともあり園内各地に色とりどりの紫陽花を見ることもできました。
長崎の観光スポットである「グラバー園」を一つ取り上げるだけでも、深く長崎と海外の関係や歴史を知ることができました。グラバー園と通して日本の近代化を知るために、数時間かけてじっくり園内を散策するのもオススメです。