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世界遺産の1つ!琉球王国のグスク及び関連遺産群をご紹介

琉球独自の文化的・歴史的価値などを背景に、2000年12月、世界遺産(文化遺産)に登録された『琉球王国のグスク及び関連遺産群』。具体的には、沖縄本島各地に点在する城(グスク)の史跡、独特の信仰を示す建造物など、合計9つの遺構を指します。

琉球王国とは、15世紀半ばから約450年にわたって続いたといわれている王制の国です。今回は、世界遺産『琉球王国のグスク及び関連遺産群』の9つの遺構についてご紹介します。

今帰仁城跡(なきじんじょうあと)【今帰仁村】

今帰仁城は琉球王国が誕生する前の三山時代に勢力をふるった、北山王の居城です。丘陵地帯の地形を活かした敷地内には、長さ約1.5kmの城壁が曲線を描いて横たわっています。首里城に次ぐ規模で、自然と調和したダイナミックな景観が特徴です。城内からは伊是名島と伊平屋島が一望でき、晴れた日には遠くに浮かぶ与論島が見られます。

座喜味城跡(ざきみじょうあと)【読谷村】

座喜味城は琉球王府に忠誠をつくした名将・護佐丸(ごさまる)が築城したグスクです。標高120mの丘陵地にあり、敵を監視する目的で造られたといわれています。小規模ではあるものの、当時の石造建築の精巧さを示す貴重な史跡です。琉球石灰岩を積み上げた屏風状の城壁や城門が優美で、沖縄最古とされるアーチ門(追手門・内郭の石造拱門)が残っています。城内からは残場岬が一望でき、晴天時には慶良間諸島の眺望が楽しめます。

中城城跡(なかぐすくじょうあと)【中城村・北中城村】

中城城は標高167mの丘陵に築城された、三山時代の中山王の居城です。沖縄に残るグスク跡のなかでもっとも城壁の保存状態が良いといわれています。琉球王国統一後は、王府の指示で座喜城から武将・護佐丸が移り住み、15世紀中期に増改築されたと考えられています。そのため、時代が異なる3種類の石積み技法を見学できます。眼下には中城湾、東シナ海が広がり、絶景スポットとしても有名です。

勝連城跡(かつれんじょうあと)【うるま市】

勝連城は琉球王国に抵抗し続けた豪族・阿麻和利の居城です。標高約60m~98mの岩山を巧みに活用して、階段状に石灰岩の城壁を設置。時期としては13~14世紀頃に築城されたといわれています。最終的には琉球王国に滅ぼされますが、「火の神」を祀った聖域、円柱の霊石など、独自の信仰にまつわる神秘的な史跡が残っています。

首里城跡(しゅりじょうあと)【那覇市】

首里城は琉球王国の国王の居城です。1945年の沖縄戦で焼失したものの、1992年に復元されました。城内は主に3つのエリアに分かれており、祭祀を行う「京の内」、王族が暮らす「御内原(おうちばら)」、政治を行う「御庭(うなー)」があります。艶やかな朱色の正殿は日本と中国が融合した琉球独特の建築様式で、沖縄を代表するシンボルとなっています。

園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)【那覇市】

園比屋武御嶽石門は、首里城の敷地内にある王家の拝所(祈願所)です。国王が祭祀などで城を出る際は、ここで安全を祈ったといわれています。木の扉以外は琉球石灰岩で造られており、日本と中国の木造建築を模したデザインが特徴です。日本の神社仏閣などで見られる鳥が翼を広げたような屋根をもち、唐草模様の彫刻などが施されています。

玉陵(たまうどぅん)【那覇市】

玉陵は1501年に建造された琉球王家(第二尚氏王統)のお墓です。3つの役割をもつ石造建造物が連なっており、洗骨前の遺骨を安置する「中室」、王と王妃を納骨する「東室」、その他の王族を納骨する「西室」に分かれています。周囲は高い石垣で覆われ、墓庭には清めのためにサンゴの破片が敷かれており、固有文化をもつ沖縄らしい雰囲気がただよっています。

識名園(しきなえん)【那覇市】

1799年に造営されたとされる識名園は、琉球王家の別邸、中国皇帝の使者・冊封使(さっぷうし)を接待する外交の場として使用されたものです。庭園や点在する建造物は、中国と日本文化を融合した沖縄固有の様式で造られています。第二次世界大戦でほとんど壊滅しましたが、1996年に修理・復元されました。

斎場御嶽(せーふぁうたき)【知念村】

斎場御嶽は沖縄でもっとも格式のある御嶽(うたき)とされています。御嶽とは、祈りをささげる聖域のことで、琉球地方独特の自然崇拝を象徴するものです。そこにあるのは生い茂る樹木、むきだしの岩石だけ。人工的なものはありません。首里城正殿内の部屋と同じ名称の拝所(礼拝所)があることから、琉球王国にとって重要な役割をもつ御嶽と考えられています。当時、祭祀に関わることができるのは女性のみだったため、国王も女装して訪れたといわれています。昨今では沖縄屈指のパワースポットとして有名です。

さいごに

復元された首里城は、沖縄旅行ビギナーが足を運ぶ定番スポットとして知られていますが、世界遺産に登録された『琉球王国のグスク及び関連遺産群』は合計9つあります。いずれも独特の習慣、風土、心のよりどころなど、沖縄の真髄を感じさせる貴重な場所です。高台にあるグスク跡は、眺望の美しさでも知られています。歴史に詳しい方もそうでない方も、カメラ片手に沖縄の世界遺産めぐりをしてみてはいかがでしょうか。

各地からの那覇空港へのアクセスについては、下記の記事をご覧ください。羽田からは飛行機で約2時間40分、早めに予約すれば10,500円程度で予約できます。

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