飛行機に大切なカメラを持ち込む際、「これはOK?」「あれはNG?」と不安に感じることはありませんか?
この記事では、デジタルカメラやフィルムカメラ本体はもちろん、モバイルバッテリーや三脚などの周辺機器の持ち込み・預け入れルールを徹底解説します。手荷物検査をスムーズにするコツから、機内での安全な保管方法、万が一預ける際の梱包の注意点までまとめ。航空会社の規定に基づき、あなたのカメラ旅をトラブルなく、快適にするための情報をご紹介します。
1. 飛行機へのカメラ持ち込み、種類別に徹底解説
2. 【重要】周辺機器(バッテリー・三脚など)の持ち込み制限
3. 空港での手荷物検査をスムーズにするポイント
4. 機内でのカメラの安全な保管と撮影マナー
5. カメラを預ける場合のリスクと梱包のコツ
6. まとめ
1. 飛行機へのカメラ持ち込み、種類別に徹底解説
1.1 デジタルカメラ(一眼レフ・ミラーレス・コンデジ)は持ち込める?
結論として、ほとんどのデジタルカメラは機内持ち込みが可能です。一眼レフ、ミラーレス、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)、アクションカメラなど種類は問いません。
航空会社はカメラを貴重品や壊れやすいものと位置付けており、破損や紛失のリスクを避けるため、預け入れ荷物ではなく機内持ち込みを強く推奨しています。
機内での使用も、Wi-FiやBluetoothなどの無線通信機能をオフ(機内モードなど)にすれば基本的に許可されています。保安検査場では、スムーズな検査のために、カメラ本体をバッグから取り出して個別のトレイに乗せるよう求められることがあるため、準備しておくと良いでしょう。
1.2 フィルムカメラはX線検査でどうなる?フィルムを守る方法は?
フィルムカメラを持ち込む際は、保安検査のX線によるフィルムへの影響に注意が必要です。特に、近年導入が進むCTスキャナー式のX線検査装置は、未現像フィルムにカブリや変色といった深刻なダメージを与える可能性があります。
【フィルムを守るための重要ポイント】
預け入れ荷物に入れない:預け荷物の検査は、手荷物検査より強力なX線が使われるため、フィルムは必ず機内持ち込みにしてください。
手検査を依頼する:保安検査場では「未現像フィルムなので目視検査をお願いします」と伝えましょう。透明袋にまとめると確認がスムーズです。ISO800以上の高感度フィルムは特に注意が必要ですが、状況により手検査が断られる場合もあります。
カメラ自体の個数制限はありませんが、機内に持ち込める手荷物全体の個数・重量・サイズには制限があります。
個数: 多くの航空会社では「機内持ち込み手荷物1個」と「ハンドバッグやカメラバッグなどの身の回り品1個」の合計2個までとされています。
カメラの個数には制限がありませんが、機内持ち込み手荷物の数・重さ・サイズには制限があります。以下は国内線の場合です。
個数制限:
多くの航空会社では、機内持ち込み手荷物1個と身の回り品(ハンドバッグやカメラバッグなど)1個の合計2個まで持ち込めます。
重量・サイズ制限の目安:
- JAL/ANAなど:合計10kg以内、3辺の和が115cm以内
- LCC(Peachなど):合計7kg以内など、より厳しい制限あり
複数台のカメラやレンズを持ち込む場合でも、これらの範囲に収める必要があります。搭乗前に必ず利用する航空会社の公式サイトで最新の規定を確認してください。
2. 【重要】周辺機器(バッテリー・三脚など)の持ち込み制限
2.1 モバイルバッテリー・予備バッテリーの重要ルール
リチウムイオン電池を内蔵するモバイルバッテリーやカメラの予備バッテリーは、発火リスクがあるため、航空輸送において最も厳しいルールが定められています。
【バッテリーの絶対ルール】
預け入れは絶対に禁止です。必ず機内持ち込み手荷物に入れてください。
持ち込めるかどうかは「ワット時定格量(Wh)」で決まります。
■ ワット時定格量(Wh)の確認と計算方法
多くの製品にはWh数が記載されていますが、ない場合は以下の式で計算できます。
ワット時定格量(Wh) = 定格容量(mAh) × 定格電圧(V) ÷ 1000
(例:10,000mAhで3.7Vのバッテリー → 10000 × 3.7 ÷ 1000 = 37Wh)
■ バッテリーの持ち込み制限
| ワット時定格量(Wh) | 機内持ち込み | 預け入れ手荷物 | 備考 |
| 100Wh以下 | 可能 | 不可 | 個数制限なし(常識の範囲内) |
| 100Wh超~160Wh以下 | 可能(2個まで) | 不可 | 航空会社の許可が必要な場合あり |
| 160Wh超 | 不可 | 不可 | 輸送禁止 |
※ショート(短絡)を防ぐため、バッテリーはケースに入れるか、端子にテープを貼るなどして個別に保護してください。
2.2 三脚はサイズが重要!持ち込み or 預け入れの判断基準
三脚は、そのサイズによって機内持ち込みできるかが決まります。
機内持ち込みの基準:
多くの航空会社では、機内持ち込み手荷物のサイズを「3辺の合計が115cm以内」などと定めています。
それに加え、JALやANAでは「折りたたんだ状態で長さ60cmを超える大型三脚は持ち込み不可」という規定があります。
つまり、小型~中型の三脚であれば、手荷物のサイズ・重量制限内に収まれば機内持ち込みが可能です。
大型三脚の預け入れと梱包:
規定を超える大型の三脚は、預け入れ手荷物として預ける必要があります。その際は、輸送中の衝撃で破損しないよう、緩衝材で包み、丈夫なケースに入れるなどの厳重な梱包が不可欠です。
2.3 交換レンズ・ストロボ・充電器は?
- 交換レンズ・ストロボ:非常にデリケートで高価なため、機内持ち込みが原則です。破損や紛失のリスクを避けるため、預け入れは避けましょう。
- 充電器:機内持ち込み・預け入れのどちらも可能ですが、精密機器であるため機内持ち込みが安心です。
3. 空港での手荷物検査をスムーズにするポイント
- カメラ・レンズの準備:保安検査場では、PCと同様にカメラ本体やレンズをバッグから出してトレイに乗せるよう指示されることが多いです。すぐ取り出せるように準備しておきましょう。
- フィルムの手検査依頼:未現像フィルムがある場合は、必ず係員に「手で検査してください(ハンドインスペクション・プリーズ)」と伝えましょう。透明な袋にまとめておくとスムーズです。
4. 機内でのカメラの安全な保管と撮影マナー
安全な保管場所: カメラは衝撃から守るため、前の座席の下の足元に置くのが最も安全です。座席上の収納棚は、出し入れの際の落下や他の荷物との衝突リスクがあります。
機内での撮影: 電波を発しない状態(機内モード)であれば撮影は可能ですが、周囲への配慮が必須です。
- フラッシュの使用は厳禁です。
- シャッター音は消音設定にしましょう。
- 他の乗客の顔が写り込まないよう、プライバシーに最大限配慮してください。
5. カメラを預ける場合のリスクと梱包のコツ
やむを得ずカメラを預ける場合は、「破損」「紛失」「盗難」のリスクが伴うことを理解しておく必要があります。精密機器であるカメラは、輸送中の衝撃に非常に弱く、万が一の際の補償も限定的です。
もし預ける場合は、カメラ本体とレンズを分離し、それぞれを緩衝材で丁寧に包み、衣類などで隙間を埋めてスーツケース内で動かないよう厳重に梱包してください。バッテリーは必ず抜き取り、機内に持ち込みましょう。
6. まとめ
飛行機でのカメラ持ち込みは、ルールを事前に確認することが何よりも重要です。特に高価なカメラ本体やレンズ、そしてモバイルバッテリーなどの電子機器は、破損や紛失のリスクを避けるため、必ず手荷物として機内に持ち込むことを強く推奨します。フィルムカメラのX線対策や、周辺機器ごとの詳細な持ち込み制限を把握し、適切な準備を心がけましょう。これらの準備を万全にすることで、大切なカメラと共に安心して空の旅を満喫できるでしょう。
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