国内旅行・海外旅行の予算は? エリア別に平均予算を解説！

国内旅行の計画を立てる時、早い段階で固めておかなければならないのが予算です。旅行に必要な予算は移動費と宿泊費が大半を占めます。今回は国内旅行に必要な予算の目安、決め方についてご紹介します。

旅行の予算の決め方

国内旅行の場合

旅行の予算を決める場合、基本となるのが交通費、宿泊費、食事や買い物など旅行先で使うお金となります。
国内旅行の場合、主な移動手段は飛行機、鉄道、車ですが、それぞれメリット、デメリットがあります。
近年はLCCの出現もあり航空券の値段は大幅に下がりました。もちろん移動時間も短いのですが、自宅から最寄り空港までの移動、到着した空港から目的地までの移動、空港のチェックインなどの時間を考えると、目的地によっては鉄道よりも時間がかかる場合があります。
鉄道の場合、東京駅から大阪駅までを例にすると、新幹線のぞみを利用した場合の運賃は14,720円となり、移動時間は2時間21分となります。一方飛行機を利用した場合、LCCの利用で運賃は3,590円～となり、移動時間は1時間5分（空港での手続きや空港から市内への移動を含むと約2時間40分）となっています。
運賃は、LCCの最安と東京駅→羽田空港460円（JR、京急）　関空→大阪駅1,210円（関空快速）の移動を合わせて、合計5,260円とかなり予算を安く抑えられます。ただしこの金額は早期予約割引を利用した場合の金額なので、突然の予定変更の場合など、日時変更も出来ず、返金もありませんのでご注意ください。
時間に余裕がある場合は、高速バスの利用も考えられます。東京→大阪の場合、夜に出発し、朝起きると大阪に到着するバスが多いです。
運賃も3,900円～と、とてもリーズナブルです。座席が狭いのが嫌という方もいますが、最近では座席数を減らして1席あたりのスペースを広げ、半個室のようになったバスもあります。多少運賃は上がりますが、快適な移動が楽しめます。
次に宿泊ですが、こちらも割安なビジネスホテルから高級旅館までかなり値段差がありまので、
旅行の目的で使い分けるといいでしょう。例えばターミナル駅付近にはビジネスホテルが多く存在します。
近隣には繁華街があり、食事や買い物を楽しめる店も多いです。地元の美味しいものを食べ歩いたり、
近隣県の観光地への拠点にするのもいいでしょう。ビーチリゾートや温泉宿などは比較的高くなります。
もちろん安いお宿もありますが、設備等が古かったりします。ただし高級な旅館、ホテルでも航空券と同じで、早めの予約で安くなることがあります。早期予約割引をうまく活用しましょう。
現地で使う予算ですが、パッケージ旅行の場合はお土産屋お食事に使えるクーポン券が付く場合があるのでうまく活用しましょう。

海外旅行の場合

海外旅行の予算を決めるのは国内旅行の場合よりも選択肢が多いです。
というのも、主な移動手段である飛行機を利用する場合、LCCの利用や乗継便の利用でかなり予算が抑えられます。また海外旅行の場合は数多くのパッケージが存在するので、料金幅が非常に大きいです。
飛行機やホテル、送迎などが揃ったパッケージ旅行は楽でお得ですが、時間に余裕があったり、各地を巡りながら移動したいのであれば、乗継便と割安なホテルを利用しての旅もいいかもしれません。ただし慣れない方だと乗継の預け荷物の移動に手間取る場合があります。
また割安なホテルがある場所は治安が悪い場合がありますので十分な下調べが必要です。
楽でお得なパッケージ旅行ですが、こちらも料金に大きな差があります。
ヨーロッパを例にとってみても、8万円程度の格安パッケージもあれば、30万円を超える高価なパッケージまであります。
差額の大きく占める部分は、ホテルのランクです。また専属のガイドが付くなど安心して旅行ができる要素が多いです。高価なパッケージでは搭乗予定の飛行機が大幅に遅れた場合の振り替えや、飛行機が飛ぶまでのホテルを用意してくれるものもあります。格安の場合はそれらのサービスが付かないこともあるので注意が必要です。
国内での旅行と違って、海外の場合は多少予算が上がっても、安心と安全を優先したほうがよいでしょう。

旅行の計画の立て方は次の記事を参考にしてください
旅行初心者必見！飛行機で行く旅行の計画の立て方の流れ

エリア別！旅行の平均予算

エリア別旅行の平均予算（国内）

国内旅行の予算を決定する場合、目的地と移動方法で大きく予算が変わってきます。
下記では東京を起点とした代表的な観光地を例として、大人一人が旅行するのに、どの程度の予算が必要かを検証していきます。

・札幌
市内の観光スポットも多く、旭川や小樽といった、その他の観光地へのアクセスも良くグルメスポットも多い札幌は、国内の人気観光地の一つです。
東京から札幌への旅行を考える場合、代表的な移動手段は飛行機を使っての移動です。
移動に便利な札幌駅周辺のホテルを選択した場合、1泊2日の予算は5万円～7万円が平均的な予算です。

・仙台
東北の玄関口とも呼ばれる仙台は、近隣の各県へのアクセスも良く、東北の食材が集まる巨大な歓楽街を有しています。
東京から仙台への旅行を考えた場合、代表的な移動手段は鉄道となります。
仙台市内のホテルを選択した場合の1泊2日の平均的な予算は、新幹線利用の場合、2万円～4万円です。

・日光
東京から身近な北関東の観光地といえば日光です。近隣にはテーマパークや温泉があり、歴史や文化にふれる旅行が楽しめます。また日帰りでも十分楽しめる観光地です。
移動手段は鉄道か車での移動となります。
予算は1泊2日であれば3万円～4万円くらいが平均的です。

・伊豆
温泉やマリンスポーツ、ゴルフを楽しむのなら伊豆半島でしょう。
移動手段は車か鉄道になりますが、最近では各鉄道会社が独自に豪華特急列車を運行させています。それらの特急列車の終着駅である下田は、先に挙げたアクティビティーをすべて楽しむことができます。
下田旅行の場合、1泊2日で3万円～5万円の予算が必要になります。
ダイビングや海洋ウォッチングなどのマリンアクティビティを楽しむ場合は、6～7万円ほどの予算が平均的です。

・金沢
北陸新幹線の開業でより便利になった金沢旅行。
移動手段は飛行機か新幹線になりますが、目指す観光地で移動手段も変わります。
金沢市街を中心に旅行する場合は新幹線で、能登半島を中心に旅行をする場合は飛行機が便利です。
新幹線を利用して金沢市内に宿泊した場合の予算は5万円～6万円です。能登半島の観光の場合、輪島を例にとってみると予算は大体、5万円～6万円です。

・京都
日本を代表する観光地である京都は世界中から観光客が集まります。
東京からの代表的な移動手段は新幹線になります。
高級旅館なども多く、予算の幅は広いですが、大体1泊2日で4万円～6万円と考えておけばいいでしょう。
また京都では神社仏閣巡りをする方も多いと思いますが、その際の入場料などは別途考えておきましょう。

・高知
カツオのたたきで有名な高知。地元で頂くカツオのたたきは格別です。その他にも高地には海や山の美味しいものがいっぱいです。また高知城をはじめとした歴史を感じる旅行もお勧め。
そんな高知への東京からの移動手段は飛行機が便利です。
旅行の予算は1泊2日で4万円～6万円くらいで、土佐の旨い物を堪能できます。

・福岡
九州最大の都市福岡は太宰府天満宮をはじめとした神社仏閣巡りの拠点として、また中州や天神などでグルメを堪能したり、少し足を延ばせば巨大な複合商業施設やアウトレットモールなど、遊ぶ場所に困りません。
市内には多くの宿泊施設があり、近隣県への旅行の拠点としても便利です。
そんな福岡へは飛行機での移動が便利です。
旅行の予算は1泊2日で大体4万円～5万円くらいを見ておくと良いでしょう。

・沖縄
ビーチリゾート言えば沖縄！美しい海岸線には多くのリゾートホテルが立ち並びます。また最近ではモノレールが延伸され、北部地域の開発が進んでおり、その一帯は新たなリゾートの中心地になりつつあります。
そんな沖縄への移動は飛行機で約3時間。
1泊2日の予算は、利用するホテルによって大きく変わりますが、ビーチに面したリゾートホテル利用で3万円～5万円の予算が必要になります。
ダイビングなどを楽しみたい場合は5万円～7万円ほどです。また夏のハイシーズンには値上がりしますのでご注意ください。

エリア別旅行の平均予算（海外）

海外旅行の予算を決定する場合、目的地と利用するホテルで大きく予算が変わってきます。
下記では東京を起点とした代表的な観光地を例として、大人一人が旅行するのに、どの程度の予算が必要かを検証していきます。
ホテルは各地の３つ星ホテルを利用した場合を想定しています。

・ヨーロッパ
パリを例として、東京から直行便でも12時間以上かかる遠い場所ですが、古くから人気の観光地です。
各地に多くの見所があり、近距離の航空機や鉄道が整備されているので国間の移動も楽です。
ヨーロッパの場合、5泊程度の日程で旅行をされる方が多いです。
予算は、大体20万円前後のツアーを選ばれる方が多いようです。
物価が高いので現地での食事などが意外と高くつきます。

・セブ島
直行便で5時間半、身近なビーチリゾートとして人気のセブ島は魅力的なホテルが立ち並ぶ
アジア屈指のリゾート地です。セブ島への旅行は3泊4日が基本になっているようです。
予算は、平均15万円程度のパッケージが人気のようです。セブの物価は日本の約3分の1程度で、食事やツアー参加に使う予算は3万円～5万円程になります。

・バンコク
アジアの代表的な観光地バンコク。近隣にはパタヤなどのビーチリゾートもありますが、グルメやショッピングを楽しむにはバンコク市内がおすすめです。市内中心部から四方に鉄道が伸びているので移動も楽です。
そんなバンコク観光は3泊5日で7万円～と、かなりお得なツアーが多いです。
市内の移動は鉄道やタクシーが便利ですが、タクシーの場合は運転手との交渉が必要な場合があるのでご注意を。バンコクでの食事は屋台巡りも楽しみの一つです。屋台での食事は1食200円程度とお得です。

旅行の予算は移動費と宿泊費が大半を占める

旅行に必要な主な費用は「移動費」「宿泊費」「食費」「その他雑費」です。

例えば、東京から沖縄へ旅行するとします。JAL「ウルトラ先得（早期購入割引75日前）」を利用した場合、片道の航空券の料金は8,890円です。また、那覇市内にあるビジネスホテルに宿泊した場合、7,000円～10,000円程度で宿泊できます。移動費と宿泊費を合わせると1泊2日の場合、30,000円近くかかります。
その他食費が5,000円、遊びなどの雑費が15,000円程度かかった場合、東京－沖縄間の1泊2日に必要な予算は50,000円を超えてしまいます。

旅行の予算を抑える方法

目的地への移動費を抑えるにはLCCを利用

予算を抑えるには大きな費目を小さくするのが効果的です。次の表は東京－沖縄間の航空券の料金をまとめたものです。次の料金表をもとに紹介します。

東京－沖縄間の航空券の料金
旅行の予算で大きな割合を占める「移動費」はLCCを利用すれば抑えられます。ジェットスターは5,680円、ピーチは5,690円で、JAL・ANAでもっともお得な早期購入割引75日前と比べた場合でも、3,000円以上も料金に差があります。LCCは航空券の料金がお得なものの、荷物を預けるのが有料、また座席間隔が狭いといったデメリットもあります。

やむをえず予約が直前になってしまう場合は、JAL・ANA以外で航空券の料金がお得なスカイマークやスターフライヤーなどの一般航空会社の利用をおすすめします。旅行日より3日前の段階でスカイマークの「いま得」を利用した場合、JAL・ANAより10,000円以上お得になります（※「いま得」の料金は空席予測数によって変動します）。

ジェットスターやスカイマークなどが運航していない場合は、JAL・ANAでもっともお得な早期購入割引75日前を利用すると、航空券の料金がお得になります。75日以上前から航空券を予約するのが難しい場合は、3日前と21日前で料金の差が大きいことがほとんどなので、できる限り21日前までには航空券を予約すると良いでしょう。

早期購入割引の予約のタイミングについては次の記事を参考にしてください
早期購入割引はどのタイミングで予約すればお得？

※2021年12月14日調査時点の料金
JAL：2022年3月1日羽田空港15:05発-那覇空港17：55着
ANA：2022年3月1日羽田空港15:25発-那覇空港18：15着
スカイマーク：2022年3月1日羽田空港15:30発-那覇空港18：30着
ジェットスター：2022年3月1日成田空港15:35発-那覇空港19：05着
ピーチ：2022年3月1日成田空港15:25発-那覇空港19：05着

宿泊費を抑えるにはホテルのランクを確認

宿泊費も予算の中で大きな割合を占めます。宿泊費を抑えるには、ホテルのランクを確認すると良いでしょう。高級ホテルとビジネスホテルとでは、桁が違うほどの差が出る場合もあります。
しかし高級ホテルは高い分、立地がよかったり、観光地に近かったり、レストランや売店などがそろっているといったメリットもあります。1泊2食付プランなら、ビジネスホテルの宿泊代と朝食＋夕食の合計金額で比較する必要があります。また観光地やレストランへの交通費も追加した場合、トータルではビジネスホテル利用よりも予算を抑えられる可能性もあります。

そのため、宿泊費を抑えるためにはホテルのランクに加え、その金額に何が含まれているかをチェックしてみましょう。費用は抑えたいけれどリッチな気分も味わいたいなら、ランクは下げず、そのランク内のホテルでお得なプランを探すと旅行の満足度も下がりません。

パッケージツアーの利用もご検討を！

往復の航空券と宿泊施設を同時に予約できるパッケージツアーも費用を抑えられる手段の1つです。パッケージツアーで検索すると移動費と宿泊費が合算で表示されます。後は予算内に収まるツアーを選ぶだけです。別々に予約するよりも料金がお得なことも少なくないので、飛行機を利用する旅行であれば、パッケージツアーの利用を検討してみましょう。

また、航空券と宿泊施設を別々に予約すると日付等に関してミスが起きてしまうこともあります。同時に予約できるパッケージツアーを利用すればそういったミスが起きにくいというメリットもあります。