世界遺産、姫路城の楽しみ方・見どころ

世界遺産に登録されている姫路城は、日本を代表する観光スポットの一つです。その優美な姿はシラサギが羽を広げたようだと賞賛され、「白鷺城」の愛称でも知られています。
今回は兵庫県の観光スポット、姫路城の楽しみ方や見どころについて紹介します。

姫路城は400年以上前に建築された世界遺産

国宝姫路城は1993年（平成5年）、奈良の法隆寺とともに日本で初の世界文化遺産に登録されました。
日本の木造建築として最高の美的完成度を誇り、世界に類のないものである点や、17世紀初頭の城郭建築最盛期のものであり、日本独自の城郭構造をよく示し、良好な状態で保存されている点などが評価されました。
姫路城の築城のきっかけは1333年（元弘3年）、赤松則村が護良親王の命により挙兵、この地に砦を築いたことでした。本格的な築城は1346年（正平元年）に始まり、慶長14（1609）年に建築された大天守は今もその姿を見ることができます。
不戦不焼の城として一度も戦塵にまみれることなく明治を迎え、1951年（昭和26年）には国宝に指定、1956年（昭和31年）には国費をかけて昭和の大修理が行われました。

姫路城へのアクセス

姫路城はJR・山陽電鉄の各姫路駅からバスで5分、徒歩約20分のところにあります。
自動車では、中国自動車道・福崎I.C.～播但連絡自動車道で砥堀ランプより約15分、山陽自動車道・姫路東I.C.～播但連絡自動車道で花田I.C.より約15分、姫路西I.C.より約25分、阪神高速・姫路バイパス中地ランプより約15分です。
約46mの小山の上にあるため、坂と階段が多く、天守や櫓にはエレベーターはありません。階段には手すりはありますが、非常に急で狭いため、来城の際は足元に注意しましょう。

姫路城の入城料

入城料は、18歳以上1000円、小学生・中学生・18歳未満の高校生は300円です。
姫路城・好古園共通券は18歳以上1040円、小学生・中学生・18歳未満の高校生は360円となっています。
開城時間は9:00～17:00（入城は～16:00）で、夏季(4/27～8/31)は9:00～18:00（入城は～17:00）となります。休城日は12/29～30です。

姫路城の混雑具合は？

当日の待ち時間や、年間の混雑予想はHPで確認できます。
多くの来城者が予想される時期には開城時間を繰り上げるアーリーオープンが行われる場合があり、2017年は以下の日程で実施される予定です。※2017年6月25日現在
《2017年の午前8時30分開城予定》
4/1～9、4/29～5/7、8/11～16、9/16～18、10/7～9、11/3～5

かなりの待ち時間が予想される場合、入城制限や整理券発行が行われます。その際、整理券がないと大天守に登閣できませんが、西の丸や備前丸などの見学はできます。大天守を見学しない場合は入城の際の改札口が別になる場合があります。
整理券を受け取らずに入城後、大天守に登閣したいと思った場合、再入城の手続きをして整理券配付待ち列の最後尾に並びましょう。
状況によっては整理券があっても大天守へ登閣できない場合もありますが、整理券は当日限り有効で、後日利用することはできません。

姫路城の見どころは天守閣！

保存状態は非常によく、類まれな遺構を今も見ることができる姫路城ですが、中でも連立式天守閣は美しく、5重6階の大天守と3つの小天守が渡櫓で結ばれ、華やかな構成美を楽しめます。屋根や千鳥破風、唐破風が花びらのように重なり合う様は、白漆喰総塗籠造の外装とともに美しさを際立たせています。
日没後は0:00までライトアップされます。季節や行事ごとにライトの色が変わるため、訪れる日によって異なる風景を見ることができます。

貴重な文化遺産の櫓や門も見どころ！

姫路城は螺旋式縄張でも知られています。縄張とは城の設計のことで、姫路城は抵抗（防御）線が3重の螺旋形となっており、これは江戸城と姫路城にしか見られない形式です。
「菱の門」はもっとも大きな門で、安土桃山時代の様式を見ることができます。
「帯の櫓」の石垣は垂直方向に約23mあり、城内一の高さを誇ります。石垣の上には物見櫓と数寄屋風建物が一続きとなっており、櫓の内部には湯気抜きの簀子などがあることから茶の席に用いられたのではないかと考えられています。
「西の丸長局」は百間廊下とも呼ばれ、千姫の侍女たちの部屋があったとされます。千姫は毎朝、この廊下から男山を拝んだと伝わり、その際、千姫が休息所としていたのが「化粧櫓」といわれています。
「お菊井戸」は「播州皿屋敷」のお菊が投げ込まれた井戸と伝わっています。